アークテリクスの名品インサレーション・プロトンLT
皆さまこんにちは。今回はアークテリクスの名品インサーション、ミッドレイヤーのプロトンLTフーディーについて見ていきたいと思います。プロトンLTとアトムLTとの比較もしていきたいと思います。…なぜか昨年あたりからアークテリクスにハマってしまい、結構な額を散財してしまっている管理人です(^^ゞ
★アトムLTとの違いについて★
さて、プロトンLTフーディーですが、みんな大好きアトムLTフーディーとはちょっと見た目の感じが似ていたりもします。でも着用が想定されている場面は異なっているようですね。令和5年2月現在、プロトンLTフーディー(34,100円)はアトムLTフーディー(38,500円)より4千円以上安く設定されていますが、アトムの下位互換でないことだけは確かです。両者の大きな違いの一つには使用されている生地の特性があります。プロトンには通気性の高い生地(フォーティアスエア20)が使われています。これに対してアトムには防風性の高いヨーノ(TYONO20)という生地が使われています。さらにアトムLTには脇の下に風通しの良いフリース生地のサイドパネルが組み込まれていて、風には強いけれど換気もばっちりしてくれる優れものです。プロトンにはアトムLTのようなサイドパネルはありませんが生地全体の通気性が良いつくりになっています。
どちらもアウトドア用のジャケットなので丈夫にはできているのでしょうけれど、耐摩耗性に限って言えばプロトンに使われているフォーティアスエア20の方は「業界基準の60倍」(アークテリクス公式サイトの商品ページより)という卓越した強度を発揮するようです。つまりプロトンは単体でのアウターとしても使える十分なタフさを有しているといえます。これに対し、アトムLTのレビューやレビュー動画を見ると、リュックの肩掛けなどで擦れたり、上に着るアウターの裏側がゴワゴワだったりすると、擦れて毛玉ができやすいというコメントをちらほら見かけます(毛玉ができやすいのはサイドパネルだけではない模様)。なので表面生地の比較ではアトムの方がややデリケートだといえそうです。しかしながらアトムの機能性やスタイル性は非常に高く評価されていて、特に日本ではアトムARと並んでアトムLTは非常に人気の高いアイテムとなっていますね。
一方、プロトンは、日本ではアトムほどの人気はないかもしれませんがアトムに勝るとも劣らぬ機能性を誇っています。プロトンLTについては、アークテリクス公式サイトの商品紹介ページに「防水」という文字も見受けられます。ちなみにアトムLTの商品紹介ページには「防水」表示はありません。とりあえず双方ともDWR(耐久撥水)仕上げはされてるようです。つまり、プロトンには、ゴアテックスのような高い防水力ではないかもしれませんが、単なる「撥水」ではない「防水」機能が備わっていると考えてもいいかもしれません。まさかアークテリクスほどの製品にこだわりがあるブランドが商品説明において「防水」性能がないのに「防水」とは書かないでしょう(わからんけど…)。
アトムLTにもプロトンLTにもコアロフト・コンパクトという化学繊維の中綿が封入されているのですが、アトムLTのコアロフト・コンパクト「60」に対してプロトンLTにはコアロフト・コンパクト「80」が使用されているので、封入されている中綿量だけの比較でいけば、プロトンの方が温かいことになるそうです(札幌のアークテリクス専門店の店長の動画より引用)。ただし、プロトンLTの利点である通気性の良さは、裏を返せば防風性が低くスカスカということなのでアウターとして着用した場合には、防風性の高いアトムLTの方が体感温度的には有利なようです。防風性と温かさを求めるならアトムLTの用が良いかもしれません。まあ、通気性が良いということは、汗抜けが良いということなので、プロトンLTはよりアクティビティに向いているジャケットということが言えそうです。汗をかいても湿気が内にこもらずに外に抜けてくれるので身体がドライに保たれ、その一方で中綿が入っているので適度な保温効果も期待できます。ただ、そこまで保温力は高くないので、よほど寒い時には、上にハードシェルを着たり、下にフリースやセーターなどを着用したりしての調整は必要になるでしょう。
ダウンVS化繊中綿 どっち?
アークテリクス・セリウムSVダウンジャケット
ダウンジャケットとの比較では、アトムやプロトンは化繊綿なので、着用した瞬間からの暖かさや、コンパクトに丸めることができる携帯性の良さから考えればダウンにははるかに及ばないことは間違いないようです。でも、化繊中綿は、ダウンのように着用した状態で長時間歩いたり運動したりしたときにオーバーヒート状態になることが少なく、それでいてずっと体温を適正に保ってくれるので、いちいち脱ぎ着する面倒がなく、着用したままでのアクティビティに集中できます。また化繊の中綿は水濡れ・汗濡れに強く、たとえ濡れても保温力が落ちないというダウンにはない優れた特性を備えています。ダウンは雨には弱い(濡れると保温効果が低下する)印象がありますが、化繊なら雨でもへっちゃらです!また化繊はダウンと違って、お家で気楽に洗濯できるところもいいですね。経年劣化については、きちんとお手入れしていても、ダウンよりも化繊の方がヘタるのが早いとどこかで聞いたような気がしますが、これは未確認情報でガセネタかもしれません。
再びアトムLTとの比較
プロトンLTの胸ポケット
プロトンLTとアトムLTの見た目の大きな違いとしては、プロトンにはジャケットの表側(左)に大きな胸ポケットがついているということでしょう。アトムにはジャケット表側に胸ポケットはなく、裏側についています。アトムには左胸のところにバードロゴとアークテリクスの文字が刺繍されていますが、プロトンはバードロゴのプリントがあるだけです。ロゴに関して言えば、もちろん刺繍の方が格調高い感じがしますが、プロトンは左胸のところに薄手の生地を一枚貼り付けてポケットにしているようなスタイルなので、刺繍よりもプリントの方が使い勝手が良いのだと思います。プロトンの左胸の大きなポケットはジッパー付きになっていて、アークテリクスのインサレーション(中綿)・ジャケットの中ではユニークな見た目となっています。個人的にはアトムLTとの差別化ができるので大歓迎です。また、服の表側にある胸ポケットは、ICカードや携帯電話がサッと出せるのでかなり便利ですね。ハードシェルの下に着用したときも、ここにポケットがあるとかなり使い勝手がいいです。
プロトンLTの袖口の部分
アトムLTについては、私はフードなしのアトムLTジャケットを少し前に購入していますが、プロトンLTはフーディーの方を選びました。というか、今シーズンはフーディー・タイプしか公式オンラインショップにラインナップされていませんでしたね。アトムLTはフードなしにしたので、これはこれで使い勝手がいいです。スタンドカラ―のシルエットがすっきりしていてなかなか格好いいです。
アトムLTジャケット
アトムLTジャケットは、同じくスタンドカラ―のハードシェル、ベータARジャケットとの相性が抜群です。冬の季節にベータARを着用するときの中間着はアトムLTでほぼ決まりです。でもアトムLTは、どちらかというと摩耗に弱く毛玉ができやすいということを聞いてしまった以上は、外界との摩擦や接触がより多く想定されるアウターとしての出番は今後はあまりないかもしれません。なので主に冬場のベータARの下に着る中間着としての活躍の場をメインに考えています。一方、プロトンの方は、オモテ生地にすごく強度があると聞いているので、春秋の季節には単体アウター、そして冬の季節には中間着としてガンガン着用していこうと思います。
アトムLTジャケット×ベータARハードシェル
購入したプロトンLTのカラーとサイズ感
ところで、今回購入したプロトンの色は「黒」にしました。黒は人気でありきたりかもしれませんが、私はもともとミュージシャンで、若い頃から黒い洋服ばかり好んで着用してきているので、やっぱり「黒」が落ち着きます。サイズはLサイズにしました。まあ、アークテリクスの服のサイズについては、様々な人たちによるレビューを拝見した結果として、ジャスト~少し小さめのサイズを選び、ぴったりタイトに着用したい人がかなり多いかな~という印象を持っていますが、体形の問題や、服に抱いているイメージは人それぞれだと思うので、購入に当たっては、最終的には自分の好みで選択するのがベストだと思います。(私は、ほぼほぼゆったり目の着こなししかしないのでアークテリクスならLサイズがベストだと思います。)
これから春に向けてプロトンLTは様々な場面で大活躍してくれそうです。春や秋はいつも何着ていいかわからなくなるのでプロトンの存在は私にとっては非常に大きいです。皆さんも一着どうですか?