アークテリクスのダウンジャケット衝動買い!
皆さんこんにちは。今回はアークテリクスの極暖ダウンジャケット、セリウムSVについて書いていきたいと思います。私は「超」がつくくらいの汗かきなので本格的なダウンジャケットなんてほとんど一生縁がないくらいに思っていましたが、アークテリクスのオンライン・ショップで入荷情報を見つけて、ついつい勢いでポチってしまいました(今年はなかなかショップへの入荷がない模様)。まあ、暑がりといっても、冬の季節はじっとしていれば寒いですし、行動着ではなく保温着として一着いいものを持っておきたいと考えていたところでもありました。お手軽なダウンジャケットとしては、ユニクロのウルトラ・ライトダウンを持っていますが、それだけだと冬のアウターとしてはちょっと厳しいですよね(さすがに…)。今回購入するダウンはずばり真冬でもアウターとして着用できるもので、かつ、よっぽど寒い時には中間着にもなるものです。アークテリクスのハードシェルと呼ばれるアウターは持っていますので、同じアークテリクスの製品にすれば重ね着したときなどにぴったりくるはずです(値段は高いけど…)。
セリウムSVは1000FPの極上ダウンが封入されている!
で、今回購入したアイテムはセリウムSVというダウンジャケットです。なんと1000フィルパワーのダウンが使われているジャケットです。1000フィルパワーのダウンジャケットと言うと、あのモンベルの名品イグニス・ダウンパーカーが有名ですが、あれと同等の高品質なダウンが封入されているジャケットになります。アークテリクスだけあってさすがに値段は高く、表示価格は7万円超でしたが、5千円くらいのクーポンがあったので、結局6万5千円くらいでゲットできました(それでも高い)。重さは300グラム程度で、イグニスよりちょっと重い計算になりますが、着た感じはフワッとしていてすごく軽くて温かいです!
見た目は細めのモコモコ横縞模様で、言ってみれば、街でよく見かけるようなダウンジャケットで、一見、ユニクロのウルトラ・ライトダウンとあまり変わらない感じもしますが、着用してみると服の内側がかなりプリプリしていて肉厚感がすごいです。それにやっぱり1000フィルパワーなので比べ物にならないくらい温かいです。12月末に購入し、1月の初旬に初めて着用して職場に向かってみたのですが、この日は1月にしては暖かい日だったのか、半袖ワイシャツの上にダウン、ダウンの上にハードシェルという格好で電車に乗ったら、かなり暑くて大汗かきました(初回着用でいきなり汗濡れしちゃうとは…泣)。街ではセリウムSVは中間着としては無理か~と思ったのですが、気温が5度未満の日ならセリウムSVとハードシェルの組み合わせで超快適です。
セリウムSVの実力は!?
セリウムSVを初めて着用して分かったことといえば、ダウンの下は直接肌でない方がいいということでした。ダウンジャケットの内側に直接肌に当たるようにすると、ナイロンの肌触りのせいもあるかもしれませんが、汗かきの私にとっては、暑くなりすぎてヤバイです。ちょっと逆説的な感じもしますが、ダウンジャケットと地肌の間にはもう一枚はさんだ方が快適な温度が保てることがわかりました。半袖シャツとダウンジャケットの間に挟む一枚については、いろいろ試してみましたが、モンベルのマウンテンジャージ・ジャケットがなかなか優秀です。通勤スタイルにジャージというのはなんだかな~という感じもしましたが黒い色なら見た目にもすっきりしているし、ICカードを入れられる胸のジッパー付きポケットがかなり便利です。またこのジャージジャケットは襟が普通よりも高めに作られているので、ダウンやハードシェルに首周りの肌が直接触れることによる皮脂汚れを確実に防いでくれます。消臭加工されているので汗臭くならないし、毛玉もできにくいし、洗濯も簡単だし、雑な扱いにもへこたれない丈夫で頼もしいやつです。
気温が8~9度くらいの日は、半袖ワイシャツの上にマウンテンジャージとセリウムSVだけでOKです。セリウムSVは超軽いので、それだけしか着ないで本当に大丈夫かいな?と思うくらい身軽なんですが、ばっちり保温してくれます。すごく軽くてとても小さくなるので、たとえば電車の中で暑くなってもサッと脱いでクシャっと丸めてリュックに突っ込むことができて、しかも全然リュックの中で嵩張りません。リュックから出した後、元のパフパフな感じに戻るのも超早いです。遅刻しそうな時間帯で最寄りの駅までチャリでダッシュすると、冬場でも体温が急上昇することがありますが、そんな時にもサッと脱いでリュックにしまっちゃえば、その下は半そでワイシャツとジャージだけなのですぐにクールダウンできてしまいます。まあこのシンプルな通勤スタイルだと、職場についてジャケット脱いだら半そでワイシャツとジャージしか着ていないので、めっちゃ寒いですが、そこは職場に厚手のセーターを常備することにして着替えるようにしています。
セリウムSVの仕様!
さてセリウムSVの詳細ですが、両サイドにジッパー付きのポケットが二つ、センタージッパーを開けて左側の内側にジッパーポケットが一つついています。胸ポケの中にはジャケットを小さく丸めて収納することができるスタッフサック(袋)が入っています。サイドポケットに手を突っ込むと、手の甲や指先にパフパフなダウンが当たってとっても温かいです。セリウムSVの昔のバージョンはポケットの中の手のひら側(ジャケットの裏側)にもダウン生地がもう一層あって、両側からダウンにサンドイッチされる感じがすごくいいと聞いていたのですが、今回のバージョンにはなく、ポケットの中の手のひら側は薄いナイロン生地がシンプルにあるだけでした(残念)。もう一つ、気になる点としては、センタージッパーのつまみがちょっと小さくてきゃしゃな感じがする点です(まあ多分、大丈夫だとは思いますが…)。ジッパーのつまみにつけられている引手も細い紐が気持ち程度に結ばれている感じです。ジッパーの開け閉めはかなりスムースで気持ちがいい感じすらします。私が購入したセリウムSVのカラーは「オルカ」でジャケットの外側は黒、内側は白、フードのふち、胸のバードロゴ、フードのアークテリクスの文字も白です。ジャケットの裏は薄くて丈夫な生地でできていて、中の羽毛が透けて見える感じで、素晴らしいというか、ちょっとおもしろい感じです。
サイズ感は?
サイズはLサイズにしました。私は身長177cmで体重75キロくらいのやや筋肉質の体系ですが、少しゆとりのあるLサイズが自分のイメージにぴったりきます。登山などで可能な限り無駄を削るようなスタイルを追求するなら、あるいは、細身の人なら、ピチピチ感があって身体の線にぴったりくるMサイズ以下がベストなのでしょうけれど、少しゆったり目に着たい私の場合にはLサイズがベストです。ダウンジャケットの適正なサイズ感についてはほかの人の意見を参考にすべきところもあるでしょうけど、最終的にお金を払って着用するのは自分なので、自分のイメージに沿うような買い物をするのが最善だと思う次第です。まあ、購入直後の商品は特に慎重に扱い、タグさえ外さなければ返品も可能(購入より14日以内)なので、試着してから決めるという手もありですね。セリウムSVはLサイズでも腕が長すぎることなくぴったりでした。逆にMサイズだったら、私には袖がちょっと短いかもしれません。
やや大きめのフードはヘルメット対応なので、同じくヘルメット対応のハードシェルとは相性ばっちりです。フーディー・タイプのハードシェルの下に着るなら、フードのないスタンドカラータイプの方が首元がすっきりするし、面倒くさくなくていいかな、とも最初は思いましたが、中間着のダウンとフードを重ねることでハードシェルのフードのシルエットがしっかりするのですごくいい感じになります。またフードにもしっかりダウンが封入されているので、かぶるとめっちゃ温かいです。
さてSVをはじめとしたセリウム・シリーズは、ジャケットの汗で濡れやすい部分にダウンでなく化繊綿を使用しています。センタージップを上までしめた時に口が当たる部分、リュックの肩掛けが当たる肩の部分、脇の下など…、ダウンは濡れると保温の機能が落ちるといわれていますが、化繊綿なら濡れても保温力が下がらないため、このように配置することでダウンの弱点を補完する構造となっています(コンポジットマッピングといわれるようです)。さすがアークテリクス、考え抜かれたこだわりを感じさせてくれますね。
薄くて丈夫な生地(15デニールのArato)には耐久撥水加工(FC0-DWR)が施され多少の雨や雪ならはじいてくれるようです。もっとも雨が降るような日にはダウンはあまり着ないような気もしますが…。むしろ私のような汗っかきには、それほど寒くない日は余計に着こまないなど、汗濡れ対策に気を使った方がよさそうですね。
ダウンの構造と温かさ
ダウンの品質を示すものとしてフィルパワー(FP)という数字が使われています。1000フィルパワーというとほとんど最高レベルの品質とのことです。詳しい説明は別の機会にしますが、品質の高いダウンを使用するほど、軽量かつ保温性の極めて高いなジャケットが作れるそうです。ただし、希少な1000フィルパワーのダウンでは厚手~超厚手のジャケットは作れないため、結果的には、たとえフィルパワーの数字がそこそこ(1000以下)でもダウンをたっぷり封入した厚手のジャケットのほうが保温効果は圧倒的に高いそうです。まあ私の場合は、もともと暑がりなのでそこまで保温力重視というわけではないです。
ダウンの構造としてはモンベルのウェブサイトに詳しく書かれていますが、横縞のモコモコした段々(以下、ダウンルームと呼びます)がはっきり分かれているシングルキルト構造、ダウンをブロック状にして面でつなぎ合わせたボックス構造、さらに三枚差し構造などがありますが、セリウムSVはシングルキルト構造となっています。ダウン・ルームの断面イメージは楕円形(というか目のような形)になっていて、その接点は点(または線)です。ダウン・ルーム間はミシンで表裏の隙間なくがっちり縫い込むこととなり、それによって、例のモコモコ横縞の段々模様のジャケットが出来上がるわけです。ミシンの縫い目にはダウンの層が存在しないため、そこから冷気が内側に入ってくるコールドスポットが存在してしまうといわれていますね。その弱点を補うのがボックス構造、三枚差し構造となっています。シングルキルトはダウンルームがはっきり分かれているので、使い込んでいくうちにダウンがずれてしまうことはあまりなさそうです。
さてセリウムSVはシングルキルト構造とすることで、逆に1000FPのプリプリでパッフィな感じが出ているようにも思います。またアークテリクスの場合は、ダウン・ルームの段ごとに封入するダウンの量を変えているようです。中間着としてならシングルキルトで問題ないし、なにしろ1000FPもあるので、暑がりな私にとってはアウターとしても十分すぎるくらい温かいと思います。
お手入れ
お手入れに関しては、アークテリクスの公式動画によれば、お家の洗濯機での洗濯もOKとされ、具体的なやり方も解説されていますが、なかなかダウンを水に浸すというのはリスキーな感じもします。ちなみにアークテリクスの日本の公式サイトの「お手入れ」のページでは、ダウン製品の自宅での洗濯は「上級者向け」となっていました。私の場合は完全に素人なので、専門店にクリーニングに出す予定です。ネットで調べた限りでは1回8千円~9千円くらいでできるようです。特に今回は初回着用時に結構な汗濡れ状態になってしまったので絶対に出そうと思っています。
もうすぐ冬も終わってしまうとなると、ちょっと寂しい気もしますが、また来年も大活躍してくれそうなセリウムSVです。皆さんもアークテリクスの温かいダウンを一着、どうですか?